コーヒーを飲むと糖質吸収を抑える?入れてもOKなミルクは?

コーヒーを飲む事で体内に糖質が吸収される事を抑える事ができると言われます。その一方で、血糖値を上げるとのデータもあります。

そこで、「コーヒー」と「糖質」との関係性をいったん整理し、ミルクや砂糖など「コーヒーに入れたくなるもの」の中で「入れてもOKなもの」等をまとめました。

 

コーヒーに糖質は、ほとんど含まれていない

100gあたりに含まれるコーヒーの糖質量(炭水化物量)を見てみると、0.7gとなっています。

大手コーヒーメーカー等の成分表を見てみると分かるとおり、コーヒーは浸出液を「glam」単位で表示し、例えば小さめの缶コーヒーなら185gというサイズです。

例えば、この185g缶コーヒーサイズで、後から砂糖等を足していない「純粋なコーヒーの糖質」だけを計算すると 缶コーヒー1本で1.3g程度しか糖質は含まれていません。

コーヒーを1日に何リットルも飲む事はあり得ないので、コーヒー自体の糖質量はほとんど気にしなくても良いと言う事ですね。

 

コーヒーの成分が糖質の吸収を抑える

コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」と呼ばれる成分は、糖質の吸収を抑える働きがあると言われています。

お米やパンに含まれる炭水化物は、「デンプン」が主要な成分です。

デンプンは、ブドウ糖がいくつか連結して作られている「多糖類」。

食事によって体内に入ると、まず唾液の主要成分である「α−アミラーゼ」と、主に小腸から分泌される「マルターゼ」という分解酵素によって、分解され(連結が外され) ブドウ糖 単体になって吸収されます。

単純に、連結しているでんぷんのような「多糖類」は吸収されにくく、分解された後の単糖類は吸収されやすいという仕組みです↓

クロロゲン酸が糖質の吸収を抑えるのは、多糖類のデンプンが、単糖類に分解されるのを抑制するため。

具体的には、α−アミラーゼとマルターゼの分解酵素の働きを抑える事で、結果的に多糖類が分解されにくくなるという研究結果が発表されています。

▶参考:脱カフェインコーヒー生豆抽出物の糖質分解酵素阻害活性とクロロゲン酸類の寄与(UCC)

 

コーヒーが血糖値を上げる事もある?

医学雑誌「Diabetes Care」では、カフェインの摂取で血糖値が上昇したとの研究データがある事から、コーヒーを飲む事で血糖値があがるのでは?と考えている人もいるようです。

ただ、この実験ではコーヒーではなくて「錠剤」でカフェインを摂取していた事。また、研究も「糖尿病患者 10例」と、かなり小規模なものでした。

一方で「Annals of Internal Medicine」誌では、男性4万人、女性8万人という大規模な人数で、18年間にも渡って長期間の研究を行っています。

こちらの研究結果では、1日にコーヒーをよく飲む人は、2型糖尿病の発症率がコーヒーをまったく飲まない人よりも かなり低い事が分かっています。

短期的に大量の「カフェインのみ」を摂取する事で血糖値が上がる可能性はありますが、長期的に見ると むしろ糖尿病等のリスクを低減できる可能性の方が高いという事です。

 

コーヒーにどのミルクを入れる?

糖質制限中に、コーヒーにミルクを入れる時には、ミルクの種類にも注意しましょう。

乳製品や豆乳等の100mlあたりの糖質量は次のようになっています↓

  • 無調整豆乳:2.9
  • 調整豆乳:4.5
  • 牛乳:4.8
  • クリーム 乳脂肪:3.1
  • クリーム 植物性脂肪:2.9

最も糖質が低く、ミルク用におすすめなのは「無調整豆乳」です。また、糖質が多そうなイメージのあるクリーム類は、意外にも 同じ量の牛乳よりも少なめになっています。

なお、牛乳については、各メーカーの糖質量を別記事で紹介しています↓

▶関連:糖質が少ない牛乳の種類は?主要メーカー6社の比較一覧まとめ

 

コーヒーに砂糖を入れたい!

コーヒーに砂糖を入れたい!という時。糖質制限中はNGですが「甘味料」をうまく活用する事で、砂糖代わりとして使う事ができます。

特に「糖アルコール」という糖質に分類されている、「エリスリトール」はかなりおすすめ

砂糖と同じようにコーヒーに入れる事もできたり、料理用の砂糖としても活用可能。しかも、血糖値を一切上昇させる事はなく、天然成分を原料にしているので安心して使う事ができます。

▶関連:甘いもの好きだけと糖質制限するならエリスリトールが必須!