糖質制限と「腰痛・肩こり」の関係・なぜ改善できるのか?

糖質制限を続けている人の中には、「肩こりや腰痛もなくなった!」と報告している人もいます。

では、糖質をカットする事で、なぜこれらの症状が改善されたのでしょうか?

 

肩こりや腰痛が起こるメカニズム

「肩こり」「腰痛」の素となっているのは、いわゆる「コリ」ですよね。そして、そのコリが起こってしまうの主な原因は次の3つがあると言われています↓

  1. 筋肉疲労が起こっている
  2. 血行が悪い
  3. 末梢神経がダメージを受けている

そして、これら3つの原因を引き起こしている行動や状態は全部で4つあります↓

  • デスクワーク等で同じ姿勢を続けている
  • パソコンや文字の読みすぎ等で眼精疲労が起こっている
  • 運動不足になっている
  • 慢性的なストレスがある

糖質制限を行なうと、これらの原因の一部を解消できたり、これらの行動が理由で発生した「コリ」を解消する手助けをする事ができます。

 

糖質制限で肩こりや腰痛が改善例がある理由

では、実際に糖質制限のどのような原理で、肩こりや腰痛を改善できるのでしょうか?その理由は、主に次の3つがあります↓

ビタミンB1を「筋肉疲労」に無駄なく使えるようになった

糖質を含む食事を摂取すると、「血糖」として血液中の糖の量が増えます。

この血糖をエネルギーとして利用するには、ビタミンB1が必要となりますが、糖質を過剰に摂取して高血糖になっていると、ビタミンB1の消費量も上がってしまいます。

ビタミンB1には、コリの要因のひとつだった「筋肉疲労」を回復させる効果がありますが、「血糖をエネルギーに」の過程で使いすぎていると、筋肉疲労回復への働きに使えず コリが解消されないというわけです。

糖質制限をする事で、無駄にビタミンB1を消費する事なく、筋肉疲労の回復へとまわせるので、腰痛や肩こりを改善できる可能性が上がります。

ただし、「カロリー制限」も同時に行なうような、「正しくない糖質制限」をしているとビタミンやミネラル不足になってしまうケースもあります。

無駄に消費するビタミンB1もないけど、もともとあるビタミンB1も少ない…となってしまっては意味がありません。

糖質制限を行なう場合は、タンパク質や脂質の量も意識しつつ、こういったビタミンやミネラルの量にも注意する事が大事です。

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糖質制限によって血行の流れが改善したため

コリの原因に「血行が悪い」というものがありましたが、糖質制限を行なうと、多くの場合に血行の流れを改善し血の流れがよくなります。

糖質を過剰に摂取すると、血糖がタンパク質にへばりつくような「糖化反応」と呼ばれる現象が体のあちこちで発生します。

糖化反応は、いわゆる「ドロドロの血」の要因となっているので、糖質を減らす事で糖化反応を起こさずに血液の流れをスムーズにし、血行を良く出来るというわけです。

ちなみに、糖化反応が最終段階まで移行すると、終末糖化産物(通称 AGE)と呼ばれる成分に変化。AGEは血管内部にダメージを与える超悪玉成分で、各種血管の病気の要因となっています。

「AGEを発生させない」という観点からも、糖質制限は有効です。

「肥満」ではなくなった事のストレス緩和

糖質制限を行なうと、肥満を解消する事ができます。

体内で血糖値が上がる(血糖の量が増える)と、インスリンと呼ばれるホルモンが分泌されます。

インスリンは血糖を体内に取り込んで、以下のような順番でエネルギーにしたり貯蔵したりします↓

  1. 血糖が上がると、筋肉の細胞エネルギーとして使われる
  2. 余った血糖は、グリコーゲンとして筋肉や肝臓内に一時貯蔵
  3. それでも余ると中性脂肪として格納される

日本人の男女が1日に摂取する糖質の量の平均は約300グラム〜と言われていますが、これは、3番目の「中性脂肪として格納する」という段階まで余裕で達成してしまう数値です。

糖質をカットすると、中性脂肪として保管される事もなくなりつつ、インスリンが分泌されない事で、インスリンがもつ「中性脂肪の分解を抑えてしまう」という働きも抑制。

中性脂肪を増やさず、中性脂肪を燃焼できるという状態になるので、糖質制限は肥満解消に劇的な効果を発揮しています。

こうした仕組みで肥満が解消された結果、鏡で自分の姿を見た時の外見的なストレスが激減し、ストレスが減った結果、コリが発生しにくくなったというわけです。

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