糖質制限で薄毛が減る改善理由&逆に抜け毛が増える理由

糖質制限を正しく実践していれば、抜け毛や薄毛が改善される場合が多いと言います。

では、糖質制限をする事で、なぜ抜け毛や薄毛が減らす事ができるのでしょうか?

 

糖質制限で薄毛や抜け毛が減る理由

糖質制限と髪の毛の量の関係を知るためには、糖質が体に与える影響について理解しておくと分かりやすくなります。

糖質を含んだ食べ物を摂取し体内に吸収されると、「血糖」として血液内の糖分の量が増えます。

この時、食事による糖質の量が多すぎる場合「食後高血糖」と呼ばれる血糖の量が過剰に増えた状態になってしまいます。

高血糖状態になると、糖質がタンパク質にへばりついて「糖化反応」と呼ばれる現象が発生。

糖化反応には、いくつかの段階があり、最後まで行き着くと終末糖化産物(通称 AGE)と呼ばれる物質を生じます。

そして、高血糖によって発生したAGEこそが悪玉物質なのです。

AGEは血管の内側の細胞(血管内皮細胞)を傷つけダメージを与えますし、そもそも、高血糖状態はあちこちで糖化反応が進み血液もドロドロになってしまうというわけ。

血液が流れにくくなると、細胞や代謝活動が衰えていくために、薄毛や抜け毛も発生する一因を増やしていると言えます。

糖質制限を行なう事で、高血糖によるAGE発生を抑え、糖化反応も減らす事ができるため血液もサラサラに。

その結果、新陳代謝も良くなって、髪の毛に十分に栄養が行き渡るようになって、「薄毛や抜け毛を減らせる確率を上げれる」という仕組みです。

 

糖質制限で逆に薄毛や抜け毛が増えた!

糖質制限をしていて、逆に、抜け毛や薄毛が増えてしまった!というケースもあるようです。

糖質を減らす事で、血液内の糖化反応も減り、血液サラサラで髪への栄養も行き渡っているはずなのに、抜け毛が増えてしまう理由とは何なのでしょうか?

それは、「髪に送られる栄養」の部分に注目して見る事がポイント。

糖質制限は三大栄養素である炭水化物(糖質)、脂質、タンパク質の3つのうち、糖質を大幅にカットする制限方法です。

この時、重要なのが、単純に「糖質を減らすだけ」にするのではなくて、減らす代わりに脂質とタンパク質を摂取する量を糖質を補うようなイメージで増やさなくていけません。

いわゆるPFCバランスと呼ばれる三大栄養素の割合のうち、糖質を減らして、脂質とタンパク質の量を増やすという形です。

▶関連:糖質制限中のタンパク質と脂質の比率割合(PFCバランス)

ここで、「髪の毛」の話に戻すと…

髪の毛を構成する9割以上の成分はケラチンと呼ばれるタンパク質です。

正しい糖質制限方法によって、糖質を減らすかわりにタンパク質の量を増やせれていれば問題ないですが、

「糖質だけ減らしている」という間違った糖質制限方法をしていると、髪に必要な栄養成分が不足してしまって、その結果、抜け毛や薄毛の量が増えてしまっているという事です。

また、ビタミンやミネラルの量も食事のよって、しっかり補う必要があります。

ミネラル不足になると髪のパサツキの要因になり、ビタミン不足は抜け毛の原因のひとつである過酸化脂質の生成を抑える事ができなため、抜け毛の量を増やす事につながります。

このように、糖質制限によって、血液がサラサラな状態なっていたとしても、必要な栄養素を届ける事ができなければ意味がないとも言えます。

「糖質、以外の栄養成分の量を考えれていない」という事の他にも、糖質制限とカロリー制限を同時にやってしまうような無理なダイエット(欲張りダイエット)でも、こういった栄養不足が発生しやすくなってしまうので注意が必要です。

▶関連:糖質制限ダイエットで1日の「糖質」「カロリー」の目安は?