糖質制限ダイエットをやろう!という時。実際に、1日あたりにどれぐらいの糖質量に抑えて、どれぐらいの総カロリー量の食べ物をとるべきなのでしょうか?
糖質制限中の目安となる数字をまとめました。
糖質制限の1日の「糖質」の目安の量は?
もともと「糖質制限」は、海外の糖尿病治療食として発展してきたもので、日本では1999年に高雄病院が取り入れ始めたの最初と言われています。
高雄病院の理事である江部康二氏は、各種「糖質制限」に関わる書籍を出版・講演活動等を行っている糖質制限の権威とも言える人で、糖質制限関連の内容を調べていると必ず一度は目にするはず。
高雄病院では「糖質制限食」を、実際に現場でも実施していて、この食事方法での糖質の「量」は自分で糖質制限をする時の目安として参考になります。
高雄病院で行っている糖質制限の内容は、糖質の量によって3つのパターンの方法に分けています↓
- スーパー糖質制限:朝昼晩と全ての主食(炭水化物)を食べない。1食あたり10〜20グラムの糖質で1日あたり30〜60グラムの糖質を目指す。
- スダンダート糖質制限:夕食は糖質制限。朝や昼はどちらか1回だけ糖質OK。1食あたりで50〜60グラムで1日あたり70〜100グラムの糖質を目指す。
- プチ糖質制限:夕食のみ糖質制限。朝や昼は自由に食べれる。1食あたり50〜60グラムで1日あたり110〜140グラムの糖質を目指す。
江部理事自身は、まずはモチベーションの高いうちに「スーパー糖質制限」から初めて、自分が理想とする体重に近づいてからスタンダード、プチと徐々に緩やかにしていく方法を推奨しています。
糖質制限のやり方については、「MEC食」や「糖質ゼロ食ダイエット」など、いくつかの方法があるので、自分に合ったやり方を探しながら試してみるのも良いかもしれません。
そして、もうひとつ覚えておきたいポイントは、どの糖質制限方法の場合でも「糖質をカットするだけではない」ということ。
糖質は、いわゆる炭水化物で三大栄養素のひとつです。炭水化物以外の栄養素は、タンパク質と脂質で、糖質制限では糖質を少なくするかわりに、このタンパク質と脂質の割合を増やす事も欠かせません。
ですので、「糖質の量」だけに注目するのではなくて、糖質(炭水化物):タンパク質:脂質の3つの割合を意識するようにしてみて下さい。
▶関連:糖質制限中のタンパク質と脂質の比率割合(PFCバランス)
糖質制限中の1日のカロリーの目安は?
糖質制限の魅力は「カロリー制限」を意識しなくても良いということ。
糖質制限をする前は、糖質(炭水化物)の摂取量が1日のカロリーの半分以上を占める事が普通ですので、糖質をカットする事で大幅にカロリーを落とす事ができるためです。
ただし、注意しなくてはいけないのは、カロリーを「制限」する事は不要ですが、糖質を除けばいくらでも食べて良いというわけではないということ。
例え糖質をカットしていても、1日の目安カロリーを超えるような「ドカ食い」をしていては痩せる事はありません。
1日の目安となるカロリーについては、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準量」内の推定エネルギー必要量を参考にするのがおすすめ↓
出典:http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
表中の「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」については、身体活動レベルを「Ⅰ:低い」「Ⅱ:普通」「Ⅲ:高い」の3つに分けて示しています。
例えば、デスクワークが中心で、休日にも家からあまり出ないインドアタイプの人は「Ⅰ:低い」に該当する事となります。
途中でも解説したとおり、糖質をカットする事は、カロリーの大半を占めるお米やパン等の「主食系」の食事を減らす事になり、糖質制限前の食生活と比べてカロリー不足になりやすいです。
ですので、体質的に「痩せにくい」という特殊なケースを除き、糖質制限に加えて「カロリー制限」も行なうような体に負担のかかるダイエットは避けるべき。
糖質制限をはじめてから、頭痛や「めまい」等が起こる場合には、こうしたカロリー不足(栄養不足)が要因になっているケースもあります。